塗り絵レクは「準備」で8割が決まる
介護施設で塗り絵レクを成功させる秘訣は、当日の進行以上に「準備」にあります。参加する高齢者の特性に合わせた選び方と環境づくりを解説します。
ステップ1:準備編
塗り絵の選び方
- 認知症のある方:線が太く、区画が大きい「かんたん」な塗り絵
- 手指に震えのある方:詳細な模様は避け、大きな花や動物など
- 男性利用者:花や可愛いデザインだけでなく、風景・幾何学模様・季節の行事も
用意する道具
- 印刷した塗り絵(余分に数枚)
- 色鉛筆(12色程度、握りやすい太軸が良い)
- 鉛筆削り(電動が楽)
- クリップボードか下敷き(机でない場所でも塗れるように)
- 見本画(カラー印刷した完成見本)
ステップ2:導入編
いきなり塗り始めるのではなく、導入を大切にしましょう。
導入の工夫
- 「今日は〇〇の塗り絵をしましょう」と主題を伝える
- 見本を見せながら「ここは何色でしょうね」と問いかける
- 季節の話題に繋げる(例:桜なら「お花見に行きましたか?」)
- BGMを流す(懐メロや自然音がおすすめ)
導入で会話を挟むことで、参加者の関心を引きつけ、その後の集中につながります。
ステップ3:実施編
塗り絵を始めたら、以下の点に気をつけましょう。
見守りのポイント
- 完成を急かさない:自分のペースで塗るのが大事
- 手を出しすぎない:手助けするより見守る
- 色の指定をしない:「何色がいいですか?」と問いかける
- 達成を褒める:「きれいに塗れていますね」と声をかける
つまずいた時の対応
- 「どこを塗ろうか迷う」時:見本を見せ、「ここは青ですね」など提案する
- 手が震えてしまう時:太軸の色鉛筆に変える、腕を机に乗せて安定させる
- 集中が切れた時:無理に続けず、「ここまでできましたね」と区切る
ステップ4:振り返り編
塗り終わった後も、レクは終わりではありません。作品を見ながら振り返る時間をつくりましょう。
振り返りの工夫
- みんなで作品を並べて鑑賞する
- 一人ひとりに「何が楽しかったか」を聞く
- 作品を壁に飾り、作品展を開催する
- 季節の塗り絵なら、その季節の思い出を語り合う
振り返りによって「塗り絵を通じた会話」が生まれ、次の活動への楽しみにつながります。
まとめ
介護施設での塗り絵レクは、準備・導入・実施・振り返りの4つのステップで構成されます。どのステップでも大切なのは「参加者が主役」であること。スタッフはサポート役に徹し、利用者一人ひとりが「できた」「楽しかった」と感じられるレクを目指しましょう。



