高齢者男性に塗り絵が人気を集めている
かつて「塗り絵は女性の趣味」というイメージがありましたが、近年は高齢者男性にも塗り絵が人気です。その理由を解説します。
男性に塗り絵が人気の3つの理由
1. 達成感が味わえる
現役時代に仕事で達成感を得ていた男性は、引退後「何か成し遂げたい」という欲求を持ちやすい。塗り絵は「完成」という明確な目標があり、達成感を味わいやすい趣味です。
2. 細かい作業が得意
男性は手指を細かく動かす仕事(設計・修理・組み立てなど)をしてきた方が多く、細かい作業に慣れています。そのため、細密塗りのような集中力を要する塗り絵を楽しむ方が多いです。
3. 知的好奇心を満たせる
「この花は何という品種か」「この建築様式は何か」など、塗り絵の主題について調べる楽しみがあります。知的好奇心の強い男性には特に向いています。
男性向け塗り絵の選び方
人気の主題
- 建築・風景: 寺社仏閣・城・日本家屋・田園風景
- 乗り物: 電車・船・飛行機・自動車
- 自然: 富士山・海・山・紅葉
- 幾何学模様: 曼荼羅・和柄・組子細工
- なつかし道具: 駄菓子・昔の玩具・道具
避けた方が良い主題
- 過度に可愛いキャラクター
- 童話の姫・魔法少女
- リボン・フリルなどの装飾が多いもの
もっとも、これは一般論です。個人の趣味に合わせるのが一番大切です。
男性利用者を塗り絵レクに引き込むコツ
「作業」として提示する
「塗り絵を楽しみましょう」より「この絵を完成させましょう」と、作業として提示すると男性は取り組みやすい傾向があります。
見本を見せて「挑戦」を促す
「ここまで綺麗に塗れる人は少ないですよ」と、挑戦的に提示すると燃える方が多いです。
男性同士で競う
「Aさんは電車、Bさんは船を塗って、どちらが綺麗に仕上げられるか」と、男性同士で競うようにすると楽しみが倍増します。
完成作品を飾る
「ロビーに飾ります」と伝えると、より本気で取り組みます。男性は「人に見られる」ことをモチベーションにしやすい傾向があります。
実践報告
介護施設での実践報告から:
- 「仕事時代に設計をしていた」と、曼荼羅を幾何学的に塗り続けた男性
- 「昔、鉄道員だった」と、電車の塗り絵に30分以上集中した男性
- 「戦争中は飛行機を見ていた」と、零戦の塗り絵で戦争の話を語り始めた男性
男性の「職歴」「若い頃の経験」を塗り絵の主題選びに活かすと、会話が生まれやすいです。
まとめ
高齢者男性に塗り絵が人気なのは、達成感・細かい作業・知的好奇心を満たせるから。男性向けの主題選びと「作業」としての提示が、レクに引き込むコツです。ぜひ、男性利用者にも塗り絵レクを勧めてみてください。



